活動ブログ
臼井小6年生とミテ・ハナソウ!
- スクール・プログラム
11月は毎年この連携授業をおこなっている臼井小学校6年生の皆さんとミテハナしました。
今年は広い会議室をお借りしてのミテハナ。間仕切りを使わせて頂き、お互いの声が干渉しない工夫や、机もできるだけ離したりイスの位置もミテ*ハナさんが細やかにセッティング。こうした準備も子どもたちとの活動の大切な場づくりの一つです。
神経衰弱ゲームでは共通点をみんなで考えながら、カードをめくった人が発表。他のメンバーが「なっとく!」「どーかな?」でジャッジします。もし「どーかな?」の人がいたら、理由を説明してもらって、どうしたら「なっとく!」できるかみんなで解決策を考えます。
次は、A4の大きさの作品で対話。対話する作品選びもミテ*ハナさんが収蔵作品の中からチョイスしたもの。先生から伺った子どもたちの様子や今までの鑑賞授業の内容、学年などを考慮しながら選びます。ミテ*ハナさんも事前授業の前に1人で作品をじっくりとみて感じ考え、子どもたちとの対話をイメージしていくんですよ。
最後は、今、美術館で展示している作品のカードを並べ、みたいものをひとつ選びます。「本物の作品を見たい!」という気持ちで美術館に来てくれることが大事なんです。
一週間後は、いよいよ美術館訪問。2クラスが午前と午後に分かれて来館。学校から美術館までは送迎バスを利用してもらいます。
展示は銅版画の「小林ドンゲ展」。
グループ鑑賞では、他のお客様もいらっしゃるので、「声の大きさはグループで聞こえる程度の大きさでね。」と伝えます。いつもなら、話しているうちについつい大きな声をだしてしまうことはよくあるのですが、2作品の鑑賞中、どの班も静かに声のトーンをおさえながら発言をしてくれました。
ミテ*ハナさんの声も、いつもより抑え気味だったのは作品の力でしょうか・・・。
そのあとの自由鑑賞では、「なんでもシート」(感じたことを書いても絵を描いてもなんでもOK!)を使って一人で、作品と向きあう時間となります。
事前授業で決めた作品をみてもいいし、気になった作品が見つかったらそれでもOK。グループ鑑賞で発言が控えめだった子が、びっしりと自分の思いを書き綴っていたり、好きな作品をみつけ模写をしてみたり。30人近い子どもがいるとは思えないほど、シーンとした展示室。集中して作品の前に立つ子どもたちの姿に、一般のお客様も驚きと感心のご様子で、子どもたちをあたたかい目で見守ってくださいました。
子どもたちのなんでもシートは、独自の視点、作品の比較、自分だけの感覚や発見など、たくさんの宝の言葉であふれていました。
臼井小6年生のみなさん、また美術館にきてくださいね!
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なんでもシートより
「よく見ると星座に関係したものがいて、女の人の周りには魚、さそり、てんびん、鳥などのすがたがえがかれていました。たくさんある黒いつぶは一つ一つの星をイメージするように散っていました。また、窓わくのようなものの中にいるので、とびらの向こう側は不思議な世界(かぐや姫の世界)になっていて、女の人が「あなたも星になろう」とよびかけているように見えました。また、星になることは死ぬことで死んでしまった人の天国への入口を表していると感じました。また、全体的に青いので海や空をかんじました。」