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活動ブログ

2018.9.23のミテ・ハナソウ・カイより

ミテハナ鑑賞会

9月のミテ・ハナソウ・カイは収蔵作品展。
清原啓子の銅版画『領土』でのトークの様子をレポートします。

午後の回、参加者は3名です。
目の前に、清原さん独特の濃密な世界が広がります。
対話が始まりました。
「支えのない鉄球。いつ落ちてくるかもしれない。落ちる瞬間とか途中かも。」
「迷路や串刺しの情景もある。逃げたいのに逃げられない感じ。」
参加者は鉄球のあたりをじっと見入ります。
ここで、一人が何かに気づいた様子です。
「鉄球の下に顔がある!」
参加者は触発されたように、
「ユニコーンじゃない?」
「人の足がある。」
「ローブを着ている人がいる。」
などなど、次々発見していきます。
緻密な描写の画面を前に、身を乗りだし、全員集中しています。
作品の世界に吸い寄せられているよう。

『領土』を見て怖いと話した方は、ミテ・ハナさんの「絵のどこからそう感じましたか?」との問いかけに答えながら、
「昔繁栄していた国が、魔法で滅ぼされたかもしれない。」
とイメージを語りました。
ここで、「迷宮の印象がある。」
との発言。
参加前には「何を話していいかわからない」と言っていた方です。
作品ごとに黙って聞いていた後、自然な感じで話し始めていました。
鑑賞はもうしばらく続き、あたかも画中に入り込んだような雰囲気の場となっていました。

実はこの『領土』、午前の回でも鑑賞しました。
参加した小学生は、「古代文明の遺跡のよう」と感じたことを話し、アンケートにも、
「ただ何かモデルを見てかくような絵よりも、想像の世界をかいていろいろ想像できそうな絵のほうがなんだか面白いなと思った。」
と書いてくれました。
彼は帰宅後も、感性のおもむくままに清原さんの『領土』を巡っている、、、
そうだといいなと思います。

ミテ・ハナソウ・カイ、次回は11月25日の日曜日。
皆様、お待ち申し上げます!