MENU

活動ブログ

5月22日 ミテ・ハナソウ オンライン鑑賞会

ここ数日雨が続き、そろそろ梅雨入りかな?と思わせる天気が続いています。
どんよりとした外の天気とは対照的に、今日も楽しく皆さんとアート鑑賞を楽しみました。
今月も佐倉市立美術館収蔵作品から、工芸作品と版画作品を5人の参加者の皆さんと一緒に鑑賞しました。

1作品目は工芸作品。
鑑賞会では絵画を鑑賞することが多いので、どのような展開になるのかワクワクする中、対話が始まりました。

「第一印象はキリンビールのロゴ!」。この発言に皆さんから明るい笑いもおき、すっかり場も和み、まずは麒麟の描写について話が広がりました。
「麒麟は羽があったと思うけど、これには羽がない」
「いやこの小さく波打っている形の部分が羽なのでは?」
「この姿勢はいままさに飛び立とうとしている」…
対話を重ねるうちに、皆さんがどんどん作品の細かいことに気づいていきます。
途中で作品の背中にある切れ目も話題になり、
「これは蓋?」
「蓋があるということは、これは香炉? ということは、意外と小さな作品なのでは?」と、
麒麟の様子の他に、作品のサイズや用途にまで話が展開されました。

2作品目は銅版画の作品。
作品上部に書かれている「Paradise」という言葉と描かれているものの対比から、皆さんの考えや解釈が広がっていきました。

「頭の中ではパラダイスと思っているけど、現実の世界は退廃していている」
「カフカの『変身』のイメージ」
「エンブレムは何かの権力の象徴で、今ここにいる世界はパラダイスであると思いこまされているだけ」
最後は、「猫の目線から、絵のこちら側に見ている人がいて・・・」いう新たな視点での話も出て、まだまだ対話を聞いていたい、という余韻を残しつつ鑑賞会を終えました。

<本日鑑賞した作品>
香取正彦(かとりまさひこ)《青銅麒麟香炉》1967年/金工/19.7×17.4×6.8cm
池田満寿夫(いけだますお)《楽園に死す》1965年/銅版画/39.5×36.5cm

佐倉市立美術館では、7月18日まで収蔵作品展「人間国宝・香取正彦の仏具と佐倉の工芸」を開催しています。
今回鑑賞した《青銅麒麟香炉》も展示されています!無理のない範囲で遊びに来てください。

ミテ*ハナ まるちゃん