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2020.1.26のミテ・ハナソウ・カイより

2020.03.30
2020.1.26のミテ・ハナソウ・カイより
ミテ・ハナソウ・カイ

1月のミテ・ハナソウ・カイは、「メスキータ展」での実施でした。今回の「メスキータ展」は、サミュエル・イェスルン・デ・メスキータ(1868-1944)の日本で初めての回顧展であり、東京ステーションギャラリー(2019年6月29日~8月18日)からバトンを受けての開催です。

この日は 千葉県内・県外合わせて20名の方々が駆けつけてくださり、3つのグループに別れ、各グループ3作品で対話型鑑賞を行いました。まずは、大人グループの対話をのぞいてみましょう。

 

最初の作品では、「考え込んでいるように見える(眉間のシワ、ポーズから)」「気難しい方なのではないか(表情から)」「几帳面な方なのではないか(髭や頭髪がきっちりと整えられているから)」という意見が出た後で、手の甲に髭が乗せられている描写から「堅そうに見えて実はユーモアのある人なのではないか?」というこれまでとは真逆の意見が出され、「手で隠されている口元は実は笑っているのでは?」等、最初のイメージが反転するような発言も出されました。
他にも「世界を見据えている野心家ではないか?」という意見が出たり、様々な角度から人物像が掘り下げられていきます。

 

2作品・3作品と対話が進むうちに、参加者の発言もどんどん活発になっていきます。そして、平面の作品から音楽が聞こえてきたり(聴覚)、生きている手触りを感じたり(触覚)と、参加者が視覚だけではなく全ての五感を研ぎ澄まして鑑賞していることが伝わってきました。

 

 

こちらのグループでは、「光と影の表現」や「陰影のつけ方」について活発な意見が交わされていました。
メスキータの息子・ヤープの肖像画では、「はっきりした白と黒で目が描かれていて、鋭い感じになっているところから目に力を感じる。」「こんなに恐い感じに息子を描くのは、メスキータ自身の父親としての複雑な気持ちがあるんじゃないか?思春期の息子の扱い辛さとか、愛情とか。」等、作家と肖像画の人物との関係性に思いを馳せる場面もありました。

他にも、お互いの発言に触発されて、メスキータが暮らしていた当時の時代背景やメスキータの画家としての経歴にも関心が広がっていました。

 

 

さて、こちらは子どもグループ。親御さんとは離れて子ども達だけで鑑賞しています。
「トゲトゲが二人に向かっているみたい。」「雨じゃないかな。雨が降って慌てて帰っている。」「絵にはないけど、家にはお母さんがいて、ケンカしてお父さんと子どもが飛び出してきてるんじゃないか。」等々、どんどん違う見方や考えが出されます。
自分とは違う意見に対して「あぁ!」「そうか!」「へぇ~!」という風に、驚いたり納得したりする子ども達。自分とは異なる意見を自然に受け入れ、その違いを楽しんでいます。
そして、子ども達の「描かれている事象だけではなく、描かれていないことも想像してストーリーを紡ぎ出す力」に、ただただ圧倒されます。

 

1作品目で「みること」「聞くこと」「話すこと」を楽しみながら体験出来た子ども達。
2作品目・3作品目でも積極的に意見が交わされ、場に一体感が生まれてきます。作品に対して身体が自然に前のめりになり、初めて会う相手との物理的距離も心理的距離もグッと縮まっていくのが目に見えて伝わってきます。

 

 

大人にとっても子どもにとっても、あっという間の1時間。
「他の方の意見から気付きや更なる考えにたどり着き、とても新鮮でした。(40代女性)」「すごく楽しかった。自分の意見を言えた。(小4女子)」「また来たいし、楽しかった!(小5男子)」「またくるね。(年中女子)」等の感想をいただきました。
是非またいらしてくださいね!